軍事面
他の種族に比べて、魔術師の数が圧倒的に多い。
エリート魔術師で構成された王家直属の軍隊“スクルラッド(栄光の指先の意)”が内外に有名。
決して、剣士が足りなかったり、脆弱というわけではなく、飛刀や二刀流など軽妙な剣技は他種族の追随を許さない。
“スクルフィラム(栄光の刀槍の意)”というエリート陸軍も存在する。
彼らは剣士らしく勇猛でもある。
もっとも古くから存在するといわれる、優美なる容姿を持った種族。魔術に長じ、古代から伝わる高度な魔法を駆使する。
彼らは独自の美意識を持ち、他種族を下に見ているため、積極的に交流を持とうとしない。
現世のものとは思えない美しさから幻都、幻影の都とも呼ばれる“アルアリア(真実の中の真実という意味)”を首都としている。
アルアリア
首都:アルアリア 統治者:ソルヴィフ
エルフの歴史はあまりに長く、研究者も少なく、何より、他種族に自らの歴史を説明するなど屈辱的と考える彼らの性質によって、その実情はほとんど分からない。
どちらかと言えば、人間やドワーフ側からの交流によって、そのときの権力者の名が伝わるのみである。
近年は、ウォルリック王の侵攻により、人間との紛争が目立っているが、二十年前には、ドワーフとの大戦“紅玉戦争”、十五年前には、オークと激しく争った“リファルファの厄災”なども記録されている。
5年前には“神都の黒炎”と呼ばれる黒い魔獣による大襲撃が起こり、首都のフォルサロッサをはじめ、多くの領土が荒廃してしまった。
現在は、その厄災から復興が、エルフの大命題ともなっている。
他の種族に比べて、魔術師の数が圧倒的に多い。
エリート魔術師で構成された王家直属の軍隊“スクルラッド(栄光の指先の意)”が内外に有名。
決して、剣士が足りなかったり、脆弱というわけではなく、飛刀や二刀流など軽妙な剣技は他種族の追随を許さない。
“スクルフィラム(栄光の刀槍の意)”というエリート陸軍も存在する。
彼らは剣士らしく勇猛でもある。
極めて信心深く、国の大事な事柄を巫女の神託をもって断じることも多い。
恩恵を得るため、戦闘中にアルオスの名を唱える兵もいる(剣士であれば「アルオスの剣を!」、弓手であれば「アルオスの目を!」、魔術師であれば「アルオスの声を!」と叫ぶ)。
満月の夜にアルアリアの中庭で行われる晩さん会。
皆おめかしをして出かけ酒と食事を楽しみ、ときには舞踏に及ぶ。
ただし、参加者は必ず嘘を喋らねばならず、真実を語ってしまった者は「知恵が足りない」として嘲笑の対象となる。
いわば晩さん会の形式で行われる知恵と洒落比べである。
巫女の神託によって不定期に開催される独身男女の社交場。
しかし浮かれたものではなく、愛の物語である歌劇“薔薇の試練”を互いに演じあう形で進行する(巧者が好意を抱かれやすい)。
誰でも参加可能となっているが、現実は身分、家柄などの生い立ちで厳しく制限されている。
ドワーフや人間との関係が続くことを祈って催される民間の祭り。
秋の収穫期に行われ、両種族間の戦争中も細々と続けられてきた。
人間の吟遊詩人による語りと歌が一番の目玉。
エルフの子供たちは、とても楽しみにしている。
絵画や彫刻の匠が多いが、エルフの作る建築物は魔力が如何に集約できるかを重要視して設計されることが多く、それ自体の強度は低い。
また、そのあまりに長大な歴史が二の足を踏ませるものか、他の学問に比べて、歴史を学ぼうとする者が少ないという特徴もある。
エルフの領土は毛細血管の如くに地下水脈が広がっており、これを利用した巨大な連絡船の運航が行われている。
地下水脈の届かない地方では、地上へと乗り出し、普通に渡し舟となる。
人間の巨大馬車やドワーフのトロッコ列車に比べると、領土の隅々まで行き渡り得る交通手段ではない。
アルオス神の恵みとして満月の日は運賃がタダになる。